
1970年代半ばに音楽家のデーヴィッド・チュードアや芸術家の中谷芙二子らが構想したコンサート計画《Island Eye Island Ear》は、サウンドビームや霧、凧などを用いて「孤島をまるごと楽器化すること」を目論んだ壮大なプロジェクトです。未完のままに残されたこの幻の計画をチュードア研究の過程で発見したことをきっかけに、資料の分析・解読や関係者へのインタヴューなどを踏まえ、その今日的な実現可能性を数年かけて世界各地で探ってきました。構想からちょうど半世紀経った今年、2月の札幌国際芸術祭での発表に続き、ノルウェーの国際芸術祭で新ヴァージョンを上演します。札幌のエンジニア/アーティスト集団SIAF-Lab.、デンマークのサウンドアーティストJacob Kierkegaard、プロジェクトのオリジナルメンバーであるスウェーデンのコレオグラファーMargaretha Asberg、などとの国際的なコラボレーションとなります。芸術祭の一環として関連資料の展示も行ないます。